2011年4月20日水曜日

水の反映-2011

水の反映、という曲はもちろんクロード ドビュッシーの映像第1集に納められているピアノ曲である。この曲は結婚する前の妻と良く聞いた曲です。それ以前からドビュッシーは好きな作曲家の筆頭だったのだが、水の反映はあまり好きな曲ではなかった。水の反映というタイトル通り、ゆれる様な音の運びが優雅で、その時の僕はもっとメランコリーな曲(例えばラモーを讃えて)の方が好きだった。妻はピアノを弾くのが好きで、ドビュッシーもよく練習したけど難しい曲が多いよ教えてくれた。ドビュッシーのピアノ曲について、演奏する人の立場というのをはじめて意識したのがそのときで、それはやはり後に続く僕の音楽観を変化させる出来事であった。


最近、ふと淀、中書島、丹波橋、樟葉、長岡京、向日、八幡など大阪と京都の境目の地名を聞いた。懐かしい。大阪や京都の様々な風景がよみがえってくる。淀川の河川敷を歩いたときのことや、寝屋川のたこ次郎という絶品のたこ焼き屋やインクルージョンという美味しいケーキ屋のこと。京阪沿線の風景も思い出される。

特に阪急電車沿線に住んでいた大学時代は淀川を高槻側から見ていたが、京阪電車沿線に妻が住んでいたので反対側からよく見るようになった。同じ川もだいぶ印象が違って見えた。

そんな時から早10年ほどの月日が流れた。間違いなく遠い昔なのだが、ずいぶんと物理的にも、気持ち的にも遠いところに来た気がする。そしてパゴダも満2歳になっている。

そう、本日は3回目の結婚記念日であるのだ。

今聴いている曲は 青柳いづみ子演奏、ドビュッシー[映像第1集]
築地で青柳さんのドビュッシーのコンサートに行ったときは、妻は妊娠中でした。まだ妊娠が発覚する前だったのですが・・・。「水の反映」→「ラモーを讃えて」と連なる2曲はとても素敵な曲です。

2011年4月6日水曜日

2011年の桜

ちょっと気になって、昼休みに会社の近くの公園をいくつか回ってみた。いくつか回ってといっても同じ地域なので特別気候が変わるわけではないのですが・・・

東京都中央区付近の桜はまだ1~4分咲きでした。日陰のところはまだほとんど咲いていません。日当たりが良く、風の通り道となっていない公園で4分咲き、日陰の桜はまだ蕾が十分に膨らむ手前でした。自宅付近にある桜もその程度です。

巷では都知事が「花見を自粛して」というコメントをだし、「経済縮小ムードばかりで景気が悪化するから花見くらいは自由にすればいいんだよ」という反応もあるようですが、都知事の発言の真意は「仮設トイレの不足、警備する警官、救急車を運用する消防の人力不足」というところにあるという話です。確かに警視庁も東京の消防も被災地に応援に行ったり、バックアップ体制をしいているはずで東京人がするのんきな花見にかまっている時間はないだろう。

個人的にはこの週末が休みなので、そこでひっそりと花見をしようと思っています。電車の車庫の近くのあの公園はどうだろうか・・・。

すべての日本人にとって、もうじきもっと綺麗に咲くであろう今年の桜の花をみて、東日本大震災の犠牲者、被災者のことを思い起こさない人はいないだろう。東北地方でもしばらくすると桜の木が花を咲かせる。それがかの地にいる(眠る)人々の慰めとならんことを東京の桜をみて思った。

2011年4月5日火曜日

最近の読書

図書館が電力不足対策として17時閉館となっており、ちょっと行きにくくなってしまった。予約して朝か昼休みに行くのが最近のパターンだけれど、たまにはじっくり書架と向き合ってみたいものです。

というわけで最近読んだ本。

スティーブン キング[セル]
あるとき携帯電話を使った人が狂ってゾンビになってしまって・・・という話。文庫で上下巻なのですが、上巻の3/4程度を読むまで昔読んだことがあることに気が付かなかった。不覚。

伊坂幸太郎[魔王]
伊坂幸太郎、だいぶ売れている作家なのですが個人的にはちょっと趣味が合わない。その理由ははっきりしていて、鍵括弧で囲まれた登場人物の会話が不自然に思えるから。そんな説明っぽい会話はしないだろ!って突っ込みたくなってしまう。同じ思いは恩田陸にもあった。次は代表作を読んでみよう。

伊集院静[潮流]
完全な中年おじさん目線の小説。おじさん目線ってなに?と自問してみるのだが世の中の捉え方がおじさんなんですね。タバコ、酒、女、仕事・・・。1980年代にかかれた小説なのでそれはしょうがないよね。もう何冊か読んでみよう。

ナショナルジオグラフィック[4月号]
魚が好きなパゴダのために、ナショジオが届くとまず魚が出ていないかなと探す。今月号ではパゴダの大好きなカクレクマノミの写真があった。ただし、強い酸性の海で育ったということで貧相で性格の悪そうな顔をしたカクレクマノミだった。それでもパゴダは喜んでいた。

2011年4月3日日曜日

野草の天ぷら

聞くだけでアウトドアなイベントですが、パゴダが通っている保育園の公式行事です。新年度が始まり、顔合わせ的意味合いもあるのですが今年は放射性物質の問題もあってか参加者は少々少なめ。10を少し超えるくらいの家族でした。

通称野草天(やそてん)と呼ばれるこの行事、10時前に保育園に集合すると3チームに分かれて野草を採取しに行きます。紫大根、雪の下、カラスのエンドウ、ヨモギ、ノビル、ツクシ、ホトケノザ、フキなどがターゲット。公園はもちろん、道端、駐車場などちょっとしたスペースも要チェックです。

パゴダのチームはヨモギ、カラスのエンドウ、ノビル、ホトケノザ、タンポポとゲット。イヌの小便が付いていなさそうな場所に生えていて、柔らかそうな部位を採取します。子供たちも見よう見真似で手伝ってくれますが、だんだんと遊び始めます。男の子は「バナナムシ」を捕まえるのに夢中。僕も初めて見た虫(たいして珍しくはないようです)なのでバナナ蒸しではなくてバナナ虫です。虫を採るために抜き足差し足・・・狙いをつけて捕獲する様子は懐かしかったです。小学生の頃、トンボ相手によくやったものです。

今読んでいるのは、伊坂幸太郎[魔王]
最近、人事異動があり池袋で働いています。良く本を読む同僚と情報交換するのですが、伊坂幸太郎の話題が良く出るのでチョイスしました。

2011年4月2日土曜日

なんというか

社会を覆う大きな不安(東京に限れば原発の動向)に僕はヤラれてしまったり、人と話してちょっと持ち直したり・・・。不安とうまく折り合いをつけられる点を探さなくてはならないな。

パゴダも元気にやっています。通っている保育所では暫定処置として、ペットボトルで水かお茶を持参してそれを飲料用に使うというもの。調理は水道水を使用。保育所なので0歳児もおり、その親も含めて、世の親の心配は並々ならぬものだろう。

食品の安全基準というものは相当厳しく設定されており、大雑把に言うと「それを毎日、まあまあな量を食べても健康に影響はでない」という感じです。今回、野菜や水では基準値を超えてしまったけれども毎日=長期に渡って、まあまあな量=基準値付近の水ではとても飲みきれない量になるだろうを摂取しなければまず大丈夫なのである。

食品の安全基準の厳しさは分かっていても、パゴダにはついペットボトルの水を飲ませてしまうのである。しかし最近スーパーで耳に入ってきた婆さん(推定70代)の言葉には噴きそうになった。「私、薬飲むときに心配だから水を買いに来たの・・・」大丈夫、今回の放射性物質はお婆さんには関係ないから!

今聴いているのは、cinnamon[the Man on your street]
この曲はスウェーデンのバンドの昔の曲です。今このバンドメンバーはなにをしているのだろうか・・・・