夜空に満つ空気が冷たくなると読書が楽しい。今読んでいるのは、林望「すらすら読める土佐日記」です。
「男もすなる日記というものを・・・」という冒頭と、紀貫之が女性という立場で書いた紀行文という解説は誰しもしることろです。この本は土佐日記の原文、現代語訳、背景の解説がほぼ同じページに書かれており、原文を読んで大和言葉の美しさを感じ、現代語訳で自分の古典の知識の無さを知り、背景解説で作品の奥深さ、当時の人々の生活を知ることができます。すらすら読めてほんと面白い。
冒頭に林望が書いているが、 古典といっても日本の古典であり、それは今現在でも綿々とつながっている物語。原文にも当たることができるし、1000年以上も前の作品ながら現代を生きる僕でも共感することが多い。
そして古今和歌集の選者の紀貫之だけあって和歌がまた良い。いとおかし、です。
今聞いているのは、Maurice Ravel クープランの墓より「プレリュード」
鏡の「洋上の小舟」も良いですが、今はクープランの墓の気分。このピアニストのアンジェラ ヒューイットはお薦めです。
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