半月くらい前の雨降りの火曜日、八重洲にあるブリヂストン美術館へ行きました。目当てはブリヂストン美術館が持っている(主として常設展を構成している)絵を中心とした特別展があったからです。
19~20世紀の西洋絵画が中心で、国内では有数のコレクションとして有名です。個人的には中学生のときに、当時住んでいた浜松の美術館に「ブリヂストン美術館展」という特別でやってきた際に出会いました。その時の衝撃といったら・・・。それまでは旅行で行った富士美術館などロココ、新古典主義の絵と出合う機会が多く、なんかちょっとつまらないという感想を持っていました。
ゴッホのムーランルージュ、モネの睡蓮、 ルノワールのシャルパンティエ、ピカソのサルタンバンク、セザンヌのヴィクトワール山、シスレーの6月の朝、コローのダヴレー・・・まさに19~20世紀の西洋絵画のエッセンスです。当時の記憶には無いのですが、きっと佐伯祐三も見ていたはずです。大人になってこんなに惹かれるのはきっと記憶の奥底に焼きついていたからでしょう。
というわけで、約20年前の自分のことを思い出しながら見た展覧会でした。これだけの年月を経て同じ絵を見るというのは感慨深いです。モネの睡蓮は水面に浮かぶ睡蓮の葉と写り込んでいる木の枝という構図がはっきりと理解できるようになりましたし、それに続く連作も見ているので少しは深く分かるようになりました。
この特別展の会期は6月24日まで。まだまだ間に合いますよ!
なお、7月14日からは今年最も期待している「ドビュッシー 音楽と芸術 印象派と象徴派のあいだで」が開催されます。ドビュッシーと芸術といえば、結びつきは絵画よりも詩、文学。なんとなくドビュッシー=印象派というイメージが強く、よくドビュッシーのCDジャケットにはモネの絵が使われていたりする。しかし実際は絵画においても印象派より少し後の時代、ポスト印象派(後期印象派とも言われるが、脱印象派を目指していたのでポスト印象派の方が分かりやすい)、象徴派がドビュッシーと結びつきが強い。展覧会予告を見ると、さすがにこのあたりは押さえているので一安心。ドビュッシーと詩との結びつきはあまり表に出てきませんが、かなり強いので気になる方は調べてみるのも面白いです。日本語訳は堀口大學がお薦めです。
今聴いているのは、 ドビュッシー [ビリティスの歌]
これは歌曲です。ドビュッシーは同じタイトルで違う曲、違うタイトルで同じ曲が結構あってややこしい。
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